ささやかな、じんわり
久しぶりにこれで書いてみよう。
仕事場で、「ありがとう」と言われると、じんわり嬉しくなる。
と、書くと、やる気満々で仕事命の人みたいに思えるけれど、全然違う。毎朝、なぜだか、「もう無理って言ってるじゃん!!」と、こころの中のちいさな人が暴れ出すので、それを宥めながら出勤しているような人です。
仕事場に着くまでに、こころの中の葛藤でほとほと疲れ果てて、仕事場の本当に近くまで来れるとやっとほっとして、なんとかかんとか、働いている。
だから、仕事中に、
「この本どこにありますか?」
と問われて、その相手が大人でも子供でも、ご老人でも、スムーズに案内することができたとき、その方々が望んでいた本と出会うことができたとき、「ありがとう」と言われると、心底ほっとして、じんわり嬉しくなる。
ここに居てよかったんだ。
ここで自分にも出来ることがあるんだ。
その事実を、胸の中で何度も噛み締める。
最近のささやかな幸せは、そんなこと。
それから、あたらしいお仕事を教えてもらえていることも、とても嬉しい。
ちょっと怖いのだけれど、みんながとっくに出来ていて、わたしはこれまで出来なかったことについて、少しずつ教えてもらえるようになって、これもまた、じんわりと嬉しい。
できることが増えてゆくこと。
少しずつ、みんなと同じ部分が増えてゆくこと。
いまのわたしには、これが嬉しい。
少しずつチューンナップされて、進化していくのだ。
そんなささやかな幸せを繰り返し思い出して、明日の朝もまた、「いやだいやだ」と駄々をこねるこころの中のちいさな人を宥めすかして、働いてこようと思う。
そんな障害者雇用の日々です。