およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

宝石

マツコの知らない世界の、宝石の回がいつも好きだ。わたしはどうやら宝石が好きみたい。

 

「あれを身につけたらどんなに心がおどるだろう」と、いつもうっとり眺めている。気がついたらじっと凝視している。テレビが得意じゃないわたしでも、安心して見ていられる。

 

宝石は高価だ。高価だから好きなのではなくて、ものそのもの、それ自体が、ほんとうに美しいと思う。採掘されたときは、輝きを内に秘めたままなのに(それも美しいけれど)、人の手によって、みるみると輝きを外に放つ。きらきらしていて、確固としていて、いくら見ていても飽きることがない。

 

どうしてこんなにも宝石に惹かれるのか、わからない。ジュエリーショップで陳列されているものを美しいと思うたちではないから、余計不思議だ。石、として、輝きを放っている状態が、限りなく美しく感じる。うっとりする、とは、このことを言うんだろうなという気持ちになる。ため息が出る。

 

もし可能性があるのなら、宝石を採掘する仕事をしてみたいなあと思った。過酷で、肉体勝負で、とてもわたしにできる仕事ではないだろうけれど、憧れてしまう。泥だらけで、危険だらけで、自分では決して買えないようなものを採掘して、ってことになるんだろうけれども、そういう矛盾を置いておいて(ほんとは置いておいちゃいけないんだけれど)、宝石を採掘することが仕事だったなら、どんなにか晴々とした心持ちだろうかと、夢想する。

 

美しいものをみると、どうしてこんなに恍惚として、胸いっぱいになるのだろう。有り体に言えば「元気に」なるんだろう。ずっとずっと、美しいものに、囲まれていられたら、どんなにか素敵だろう。美しいものに触れていられたら、どんなにかいいだろう。

 

宝石の輝きが、体の中でぐるぐると渦を巻いているよう。宝石じゃなくてもいい、ガラスでできたようなものでもいい、プラスチックでもいい、透明度があって、光を携えているものならば、わたしはずっと、じっと、見ていられる。恍惚としていられる。そしてそれはわたしを、元気にする。

 

宝石の写真集が欲しいな、と思った。図鑑のようなもの。ずらっと宝石が並べられている、宝物の本。大きな写真で、その輝きをずっと見つめていたい。美しいものに、ずっと視線をさらしていたい。