およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

すべからく入れ替える

人の部屋のソファはなぜこんなにも居心地がいいのだろう。

人の部屋、というか、同居人の部屋なので、同じ家ではあるのだけれど、彼女の部屋は、とかく居心地が良い。

 

窓からたっぷりと日が差し込むし、風がよく通る。みどりのソファに、観葉植物に、爬虫類が5人ほど。いまもそのソファに寝そべっている。彼女はダイニングキッチンで、ご家族と電話している。

 

彼女のご実家から野菜がたっぷり届いた。いつもたっぷり野菜を送ってくださる。枝付き枝豆をひとつずつもいで、茹でる準備をしたところ。彼女のご実家からいただく野菜は、いつもとてもおいしい。おいしいのは、採れた場所や時期が、とか、旬だから、とか、それだけではないような気がする。

 

虚無に溢れかえる世界の中で、こうした物事に触れると、ここに豊かさがあったな、とふと思う。枝付き枝豆をもいでいる時間は、そして彼女の部屋で彼女のソファに寝そべり、秋の顔になった風にあたっている時間は、豊かだ。

 

このような時間や、空気や、触感や、肌で感じた匂いが、わたしの血液をすべからく入れ替える。新鮮になる。新鮮に血液がまわる。ただの時間の積み重ねのなかで、はっとする。あまりにも鮮やかで、はっとする。