右手の薬指に湿布リング
あるはるかのさえぐさです。
相変わらずしつこくバネ指が痛い。昨日行った整形外科は、昔からやってますんで!って感じで、おじいちゃんに差し掛かろうとしている先生が、
「この、右手の薬指が…」
までわたしが言ったところで、
「曲げると引っかかるんでしょ!それはね、バネ指って言うんだよ〜でもバネ指になるには若すぎるな!ガハハ!」(最後のガハハ!は誇張です)から始まり、立板に水の如くバネ指とはなんなのか、どういうことに気をつけて生活すればいいかについて、滔々と教えてくだすった。
一言も挟む隙間がなかった。
先生のとなりには笑みを絶やさぬ看護師さんがおり、両手を前に組み、先生の話が切れるちょうどよいタイミングで、わたしの薬指にちょうどよく嵌まるように切り込みを入れた湿布を先生に手渡した。
「これ出しとくからね。夜に貼って寝てください。それから指を温めること。お湯につけたり手を擦り合わせて乾布摩擦みたいにしてもいいよ。人間の手っていうのは、細いものを握るときのほうが力が必要だから、そうならないように工夫してね。これでダメだったらまた来てください。電気あてますから。最悪ほっとくと手術になっちゃうからね!ガハハ!」(最後のガハハは誇張です)
とのことで、まるで婚約指輪のように右手の薬指に湿布を貼って帰宅した。
町のお医者さんっていうのは、いいもんだなと思った。一方的ではあったけど、なんか、やさしく感じた。わたしが疲れてんのか?わからんけど、業務的にクレームがでないように丁寧に、とか、そういう世間の決まり事クソ喰らえみたいな、先生のパッションが良かった。
今日は己で右手の薬指に湿布リングを貼らねばならぬ。うまくできるかしらねえ。