いったんお休み
仕事に行けないことを、おこころの先生に相談したら、診断書が出た。
休みたい?と聞かれて、はい、と答えたからだ。
先生は診察の最後に、ずい、と身を乗り出して、
勝手に辞めたら絶対だめよ、と言った。
小さく、はい、と答えて、診察室をあとにした。
職場に恐る恐る電話をかけて、事情を説明した。
上席の方は、そうですか、そうですか、と話を聞いてくれて、最後に、
また会える日を楽しみにしていますよ、と言った。
その言葉に涙が出た。
そのあと、本社の障害者雇用担当の方からも電話があり、話を聞いてくれた。そうして、
本来なら、就職して6ヶ月経っていないので、休職届を出せないのですが、事情が事情なので、わたしが上に掛け合います。安心して休んでくださいね、と言った。
わたしは、
ご迷惑をかけて本当にすみません、クビでも仕方ないと思っているので、どうか無理なさらないでください、と言うと、
クビなんてこと考えていたら、体調にも良くないから、そんなことは考えなくていいですよ、まずはゆっくり休んでください、と言われた。
失礼します、と電話を切ったあと、こんなに優しくしてくださっているのに、わたしは本当にバカだなあと思うと同時に、ありがたくてありがたくて、仕方ない気持ちになった。
1ヶ月の休みのあいだ、どこまで回復できるだろう。
これで最悪クビになったとしても、こんなに良くして頂いたことだけは、一生忘れないようにしようと、思った。
1ヶ月の休みを、1年の休みのつもりで、しっかりと休もうと、思った。