わたしもおなじです
休みの日に、そわそわせずに昼寝できるようになった。
ほんの少しだけ働いた、書店での仕事のときは、休みになると怖くて怖くて、頭が働かず、現実感がなく、テレビをみても何をしても「怖い」で頭がいっぱいで、泣いてばかりいた。
今日はといえば、朝起きて、ホットケーキを作って、バターとはちみつたっぷりで食べた。悪魔の食べ物だった。
そのあと洗濯して、夜のためにごはんも炊いて、洗濯物を干して、コーヒーを入れて、図書館で借りてきた本を読んだ。能町みね子さんの、「結婚の奴」。とっても面白かった。大好きな雨宮まみさんのことがたくさん書かれていて、よかった。
午前中に「結婚の奴」を読み終えて、お昼にあったかいおうどんを食べた。そのあとはツイッターを見ているうちに、うとうとして、いつのまにか寝ていた。3時間くらい眠っていた。
こどもたちがたくさん居る夢を見た気がする。勤めている図書館に、こどもがたくさんやって来るからかもしれない。昨日働きながら、「ここは、こどものための場所だなあ」と思った。わたしが昨日主に居た場所が、児童コーナーだったからだというのもある。別のフロアは、大人のための場所。このひとつの建物の中に、それぞれの人のための場所があって、もちろん行き来は自由だ。
大人がこどもの場所に来てもいい。こどもが大人の場所に来てもいい。どちらも自由で、だからこそ、豊かだなあと思う。ふたつの世界が交わる自由も、それぞれでいる自由も、ここにはあるみたいだった。
そんな風にして、こどもの夢から目が覚めて、洗濯物を取り込んで、今。
ハンバーグの下ごしらえをして、味付けは同居人1にバトンタッチした。わたしは料理が好きじゃないみたいで、下ごしらえは存分にやるし後片付けも存分にやるけれども、「調理」は同居人1にお任せすることにしている。そのほうがおいしいごはんが出来るので、みんなハッピーなのであった。同居人1も、それがいいと言ってくれているので、ありがたくお任せしている。
ハンバーグが焼ける良い匂いがしてくる。
明日も、こどもと、大人のための場所で、粛々と働く。みんなが安心して過ごせるようにと、願いながら働く。
そうだ。
利用者の方で、「わたしは手が震えてしまって恥ずかしいから」と、機械の操作を遠慮された方が居た。文字を書くときも震えてしまうの、だから恥ずかしい、と、はにかんでいらした。
思わず喉元まで、わたしもそうですよ、だからどうか心配なさらないでください、と、言葉が迫り上がった。
手が震えるの、恥ずかしいよね、わかります、とってもわかります、と言いたかった。言わなかった。機械の操作は、お連れの方がやっていらした。わたしはそれを少しだけ手伝って、お二人を見送った。
手が震えててもいいんですよ、大丈夫、わたしは絶対にあなたを笑いものにしたりしないです、大丈夫です、と、心の中で思った。