およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

(障害者雇用で)働くってこと

お題「わたしの仕事場」

 

今日はこれで書いてみよう。

 

わたしの仕事場は都心にある。

ビルの7階から9階が職場で、晴れた日は富士山が見えるのだそうだ。

朝もきれいだし、夕方もとってもきれいなんですよ、と、教えて頂いた。

 

わたしは3時半には勤務が終わるので、夕方の富士山は見ることができない。

朝も朝で、緊張しているので、窓を見遣る余裕がなくて、朝礼の時間まで、うろうろしている。

 

仕事の内容は、本当は接客業だけれど、今はまだオープン前なので、お客さんはいない。

みんなでオープンまでに、細々としたことを準備しており、主に、のりやら、テープやら、はさみやらを、一日中使っている。

 

商品を並べる仕事もした。お客さんが手に取る場所に並べるのと、バックヤードに並べておく両方。

どちらも番号順に並べなくてはいけなくて、ぼんやりしているといけないので、気を引き締めて取り掛かる。きりり、とした表情で、棚と棚のあいだを、うろうろする。

 

のりやら、テープやら、はさみやらを使う仕事よりも、棚と棚のあいだをうろうろし、商品を並べていく作業のほうが、好きみたい。

だからといって、はさみでチョキチョキし続ける仕事も嫌いじゃないし、任せてもらったら、いつまでも黙々と、やる。

 

昨日も小1時間はさみでチョキチョキし続けた。何の苦でもなかったのだけれども、黙々とやり続けていたら、大丈夫ですか、交替しますよ、と、声をかけてもらった。他にも、ええっ、小1時間もはさみで切り続けていたんですか、信じられない、と、言われた。

 

こういうときに、なんだか驚く。任せてもらえたことは、どんなことでも、嫌とか嫌じゃないって自分の気持ちじゃなくて、飽きたとか飽きないとかそういうのは取るに値しないことで、任されたらやるものだ、と、疑わずに生きてきたので、誰かと交替してほしいとか、そういうことを言わずに生きてきたから、そうか、こうやって交替したりしても、嫌われるとか怒られるとか、そういうことじゃなくって、「普通」のことなんだなあ、と、発見した。

 

ちょっと前まで、働かなかったのに、働いたら働き始めたで、「これでわたしは十分働いていると言えるのだろうか」「障害者雇用で雇ってもらったけれど、ぱっと見ふつうに見えるだろうし、何だかズルしてるんじゃなかろうか」とか、ふわふわ考えている。

 

ぎりぎりめいいっぱい、もう無理、できない、怖いって思っても、やり続けて働き続けることが、そうして最後には動けなくなることが、「労働」だと思っていたから、今の状況が、よく理解できていない。体も心も戸惑っているみたい。

 

こころの先生とお話したら、今はそれでよし、とのこと。ゆっくりやっていけば良いし、前よりもずっと強くなっているということですよ、と言われて、ほろほろと泣いた。

 

まだ始まったばかりなのだ。ここから続く道は、どこまで延びてゆけるかな。まだまだわからないことばかりで、どこかぼおっと、している。