およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

たてもの園のすてきなおうち

すこし休み方がわかってきた気がする。敵は「時計」だ。

 

時間を気にしてしまう。何にも追われていないのに、何をやってもやらなくても自由なのに、「これをしたら何分経つな」とか、「これをすれば1時間は過ごせるな」とか、なぜか、休み始めてから時間の概念にばちばちに縛られている。

 

時間を忘れて没頭する、ということが、どうにもできないみたいである。時間をちらちら気にしてしまう。時計が見えない部屋にいると落ち着くけれども、リビングには時計がどん、とこちらを向いて置かれているので、ついつい、今何時だろ、と見てしまう。

 

ほんとうは、今何時でも、別に構わないのである。なんてったって、わたしは扶養している人なんていないのだから、ただの独り者なのだから、しかも仕事をしていないのだから、今が何時だろうと、まったくもって、誰にも迷惑をかけないのである。

 

どうもそれがよくわかっていないらしい。今何時だろ、今何時だろ、まだこんな時間か、とか、もうここまで来たら安心だぞ、とか、そんなことばかり考えている。つまんないやつだなあ〜

 

昨日おとといは、小金井公園のたてもの園に行ったり、吉祥寺のヨドバシカメラに行ったり、なんだかんだと忙しく動いていた。良いことだ。

www.tatemonoen.jp

 

コロナも落ち着いているし、こんなに渋いところ、普通に行ったら普通に入れるじゃろ、と思っていたら、甘かった。完全予約制での入場だった。警戒をゆるめないのはよいことだ。入り口前のベンチで、ぽちぽちとスマホから予約をとり、入場。QRコードを提示すると、ビニール袋をひとり1枚渡される。

 

建物の中を見学するときは靴を脱ぐので、それをいれてください、とのこと。なるほど。靴のまま入ってみるのかと思ってたら、どうやら違うよう。

 

いざ入場してみると、広大な敷地に様々な年代の建築物が並ぶ。そのひとつひとつが、たいてい靴を脱いでおうちの中に入って見学するもので、まるで本当に「その人のおうち」にお呼ばれしたような気持ちになった。靴をぬぐ、って当たり前のことなんだけれど、あんなに頻繁に脱いだり履いたり脱いだり履いたりしたのは、多分人生初なんじゃないか。

 

どの建物も、こりゃいい家だ、こんな家だったら、ずっと家の中に居ても退屈なんてするまいに、というような建物だった。いろんなおうちを見たけれど、一番好きだったのは、入場してすぐの場所にある平屋のおうちだった。誰の家だかは忘れた。ソファーが壁に造り付けてあって、窓が大きくて、部屋の数もちょうどよくて、ここで眠ったらさぞ気持ち良かろうに、というおうちだった。もし、たてもの園に行くことがあったら見てみてください。入場料は400円なり。

 

ヨドバシカメラは、ベビーカーで赤さんを連れたお客さんが結構居た。ヨドバシカメラって通路がとっても広いイメージだけれど、ベビーカー同士だとすれ違うのにも難儀しており、おお、赤さんを連れているとこんなところでも一工夫が必要なのだな、と、自分の身軽さを思った。未就学児を連れて出掛けることのハードルが、どんどん下がる世界になると良い。生まれてきた子は、みんな宝物だと思うから。本気で。

 

生まれてきた子はみんな宝物だけれど、そのあと大人になってから、自分は宝物なんかじゃねえなあ、と思ってしまうのも、不思議なことだ。あのときの万能感を持ったまま大人になったら、ちょっと大変なんだろうけれど、ほんの少しだけ、残しておいてくれてもよかったんじゃあないか。わたし生きていますんで、というか、生きていきますんで、というような、素直な気概。子どものときはあったでしょうに。素直な気概、どこに行っちゃったんでしょうね。時計なんて気にしなくって、いいのよ。好きに毎日過ごしなさいよ、わたし。