およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

毎朝ひとりロッキングオンジャパン

あるはるかのさえぐさです。

 

梅雨が明けた。すっかり猛暑だ。途中経過というものをすっ飛ばして、夏はいつでも全力で日常を塗り替える。炎天下のマスクは死を予感させるし、それは冷房の(ほぼ)効いていない室内でも同じこと。だから、本当に早朝の、まだオフィスに人がほとんどいないときは、あごマスクにしている。ワクチンの予約は、当然のように取れなかった。

 

人がちらほらオフィスに出始めたら、マスクをしっかりつける。そうすると、汗がどんどん噴き出て、マスクの中に入り込む。目にも入る。ゴム手袋をしている手の中も汗をかく。汗かいてるのか手袋が破けているのかわからない。破けているのではない、と、毎回確認する。

 

なぜか、汗が目に染みない。飲んだそばから出てしまうので、塩っけすら出ないらしい。既視感がある。ああ、一昨年に行った、ロッキングオンジャパンの炎天下がそうだった。飲むと汗が出る。汗が出るから飲む。そうすると汗はベタつく暇も、塩っけを纏う暇もなく、さらさら流れて蒸発していく。そうか。毎朝毎朝、わたしはひとりロッキングオンジャパンなのだな。

 

地下鉄の電子掲示板に、「わたしはスポーツが好きです。広瀬すず」と、すずちゃんのきれいな字が表示されるようになった。達筆で、演技も上手なんて、なんて素敵な子だろう。その子の「好き」を、素直にみんなで共感できる世界だったらよかったのにな。

 

並行世界があるならば、そこでは、疫病なんか流行りもせず、夏の様々な出来事を、素直に楽しみに待ち、素直に楽しく観戦または参加できていると良い。

 

そういう妄想をしながら、明日の朝も、わたしはひとりロッキングオンジャパンだ。