およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

小さな川を辿れば

あるはるかのさえぐさです。

 

昨日の帰りにやらかした。初めてのやらかしだった。すでに持っている本を意気揚々と買い込んでしまった。店頭で見つけたときのあの喜びよ。本棚にその本をさそうとしたときのあの落胆よ。仕方ない。だってその本がとっても好きなんだもの。みつを。

 

レオ・レオニの「アレクサンダとぜんまいねずみ」。わたしは「スイミー」ではなくて、「アレクサンダとぜんまいねずみ」でレオ・レオニに出会った。国語の授業で習った。つづきのお話を考えましょう、というような課題で、文章を書く楽しさを知った。

 

訳が誰なのかと大人になってから見れば、谷川俊太郎さんではないか。こんなところから、ちいさな川が、いまの自分に繋がっていたのだなあと、しみじみする。

 

あと好きだったのは、工藤直子さんの「のはらうた」シリーズ。もっと遡れば、ぐりとぐらシリーズも、「森の○○やさん」シリーズも大好きだった。

 

訪問販売で購入させられたであろう、よくわからない百科事典の横の本棚に、それらの本はたっぷりと差し込んであった。読み聞かせてもらった(記憶はないけど多分そうだと思う)り、自分で読んだり。絵が好きというよりは多分、やっぱり、「言葉」が好きだった。言葉の音が、リズムが、間が、好きだった。

 

いま、微々たるかたちで、清掃の仕事のかたわら、ちいさな出版社のお手伝いをしている。顔もわからない、どこに住んでいるかもわからない、いつかの私のような小さなお子たちが、または大人の方々が、本を手に取り、持ち帰ってくれるところを想像する。

 

わたしの原点は、谷川さんの言葉だった。