捕まえた先は夕焼け
あるはるかのさえぐさです。
今朝の夢は不思議だった。テーマパークにメンバー3人で行っているのだが、座席が埋まっている。夢の中でもソーシャルディスタンスで各席いくつかずつ空けなくちゃいけないのに、大勢の人がそれを無視。わたしたちもついに我慢しきれなくなって空いた席に座る。座った席の隣は小学生の女の子4人組と、そのうちの誰かの弟と思われる男児2人。私たちが座るとあからさまに嫌な顔をされる。彼女たちもソーシャルディスタンス無視して座ってるのに!
「疲れてたんだよ、座らせてよ、みんなも座ってるじゃん」
「こっちは徹夜組なんですよ!座るのは当たり前じゃないですか!」
どうやらテーマパーク内でなにやらアイドルのイベントがあるらしく、それを目当てに彼女たちはやってきたと言う。
「うちらはそのイベント目当てで来たんじゃないんだよ。今日はそんなのがあるの?」
「あっそうなんですか」
彼女が言い終わらぬうちに、彼女の弟の幼児2人が脱兎のごとく席から立ち上がり、群衆の中に駆け出す。だいたいの幼児はじっとしていられるわけはない。1番年下とおぼしき3歳くらいの男の子が走り出し、5歳くらいの男の子が追いかける。
「○○、ダメ!そっち行っちゃダメ!」
群衆の中に2人がみるみる紛れていく。咄嗟に立ち上がって2人を目で追いかける。走り出す。見失いそうになりながら、なんとか2人を捕まえる。捕まえた先はなぜか座席のあった屋内ではなく、屋外だった。夕方だった。
2人を連れ戻し席に着く。件の彼女に聞くと、親御さんは今日は来ていないと言う。しっかり者の小学生女子4人組と一緒だから、男児2人をくっつけても大丈夫と言われたとか言っていた。
そりゃいくらなんでも無茶だろ。テーマパークってお金もかかるし。てか、この子、いくら持ってるんだろう?
「お金、ちゃんと持ってる?たぶん途中で弟ちゃんたちが、ジュースが飲みたいとかお菓子が食べたいとか言うよ。自分が買いたいものを買って、弟ちゃんたちにそういうものあげる分のお金ある?」
彼女はごもごも口籠る。たぶん弟のことなんて頭の中になかったのだ。私は自分の財布からこの子にいくら渡すべきか考えている。5,000円で足りるだろうか。
そこで目が覚めた。