わたしとコロちゃん
コロちゃんは、朝いつも私を待っている。
朝の私はいちばん体力があるので、コロちゃんを持ち上げることもばっちこいだ。
勤め始めのころ、コロちゃんと全然仲良くなれなかった。コロちゃんの命綱を断線させたり、コロちゃんがコロちゃんらしく横になってひっくり返ったり、狭い通路にコロちゃんが挟まって後ろから引っ張られたり、それは散々だった。
普通に(ふつうに?)やれば小一時間で終わる仕事が、わたしとコロちゃんの息が合うまで、1.5倍はかかった。最近やっとコロちゃんと息が合ってきて、素直に私の後をついてきてくれる。コロちゃんの命綱をぶっちぎることもなくなった。(2回ほど死なせた)
コロちゃんが素直に私のあとをついてきてくれるようになるまで、2ヶ月かかった。その間に私の指はバネ指になったけれども、それもまた致し方なしなのだ。
誰もいないオフィスにコロちゃんの音が響く。音で調子がいいか悪いかわかるようになった。一昨日はコロちゃんがどうも変で、何を吸うにも吸いづらそうで、よくみたら、ホースに穴が空いていた。
気づいてあげられなくてごめんよ、とコロちゃんに心の中で謝った。おこりんぼじじいに修理を頼んだら一発で元気になって帰ってきたので、昨日今日のコロちゃんは絶好調だった。
勝手に愛称をつけると、愛着が湧く。そうすると自然にメンテナンスも(ただ雑巾で拭いたり詰まってないか確認するだけだけど)力が入る。
わたしのコロちゃん。これからもよろしくね。