およぐ、およぐ、泳ぐ

不安障害です。日々のことを書いていきます。

<公演終了してます>パパパパパニックちゃんとハイリーセンシティブパーソンちゃんとライブハウス

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まずは宣伝

こんにちは。こんばんは。もしかしたらおはようございますかな。

はじめまして。そしてお久しぶりです。

aruharukaというバンドのボーカルをやっている、さえぐさと言います。

今度、私たちのバンドaruharukaは、東京の四谷というところにあるライブハウス、四谷アウトブレイクで、有料配信ライブを行います。出演するのは、我々が敬愛するドブロクというバンドと、テコの原理というバンド。

3バンドが出演して料金は¥1000です。

このライブは、お客さんを入れず、無観客で、インターネット上で有料配信を行います。だから、おうちで、または自分の快適な空間で、安心できる状態で、「ライブハウスの音」を

 

 

パニックとかHSPとか題名に書いているくせにいきなり宣伝かい、と思った方、すみません。コロナがあって、世の中の状況が変わって、ライブハウスで普通にライブをすることが難しくなり、配信というかたちも含めて挑み続けているライブハウスの現場をみて、そして自分たちが今回の企画をやることになって、今だから伝えたいなあと思うことがあったので、この文章を書いています。自分のことを語るいわゆる「自分語り」なので、ウザったかったら回れ右してね。

 

いま、わたしはこれを寝転がりながら書いています。それはなぜなら、不安障害、パニック障害が悪化してしまい、1人でお外に出るのが難しくなってしまったから。起きていられる時間が短くなってしまったから。

おやおや?内容がシリアスになってきましたね?でも、こんな状態の私だからこそ、この、ライブハウスが行う「有料配信ライブ」について、これはもしかしたら1つの新しい希望なんじゃないかと思っているのです。

 

わたしの現状

伝えたいことを伝えるために、せめてもの信頼は最低限必要なものです。

だからまずは、私の状況をいま、できる範囲でお伝えします。

 

10代の頃からさまざまな心因性の症状が出ていたけど、その場しのぎで治療を真面目にしてこなかった(一度通院しただけで通わなくなって自己判断で断薬、これ、よくないよ〜😭信頼できるお医者さんを見つけるのは難しいけれど、なるべくならば、医療にお世話になろう)

 

・数年前からパニック障害の症状は出ていた(人が混み合っている場所がとにかく苦手。最大にムリなのは電車。調子が悪ければ混んでなくてもムリ。基本各駅停車大好き。すぐ降りられるから。調子がいいときは新幹線にも乗れたけど今はもうできないなあ。高速道路の車中で症状が出たこともある。渋滞怖いよねえ。そしてバンドマンなのに実は満員のライブハウスは最大の恐怖スポットなのであった!!出られないから!外に!)

 

・すぐに身体に症状が出てしまうし、心が疲れ切ってしまうので、何度も何度も転職を繰り返す(頑張らないと人並みになれない、私は普通ではないという認知の歪みが強烈にあるようで、必要以上に頑張ってエンジン切れて退職を繰り返す。いまは主治医の先生と、その部分もゆっくり治療中)

 

・去年の秋頃に良い先生に巡り合えたため、まじめに月1度の通院、服薬を続けて、「これ、わし、治ったんちゃう?」と喜ぶ。

 

・しかし、先月頭から徐々に調子が悪くなり、パニック症状が再発、家から1人では出られなくなり、電車に乗れなくなり、起きていることがしんどくなり、ほぼ横になっている。というわけで、仕事を休職中。(ただのアルバイトなのに休職させてくれた今の職場の方々は神様だと思う。でも、復職は、どうかなあ。この調子だとむりかなあ。)

 

これが今のわたしの現状です。

愛を込めてパニック障害を持つみなさまのことを心の中で「パニックちゃん」、と呼んでいるのですが、パニックちゃんのみなさん、少しだけ、わたしという人間を信頼してもらえたでしょうか。

そして題名にもある、ハイリーセンシティブパーソン、HSPっていう気質のこと。

これはいわゆる「病気」という括りではないようだけれども、最近、本屋さんでこの関係の本をよく見るし(自分が興味あるから目に入るだけかな?)中田あっちゃんのYouTube大学?だっけか?でもこの前やってたし(人から聞いただけだからうろ覚え)ネットにも診断できるテストがありますね。(もちろんばっちり当てはまっていたよ〜)

 

パニックちゃんとHSPちゃんの、重なり合う部分

パニックちゃんとHSPちゃんは、結構オーバーラップすることが多いのかなあ。わたしは医療従事者ではなく、ただの1人の患者なので、わたしの実感でしかないけれど、2つの共通点は、「外的な環境が、大きなストレスになる」ってことなのかなあと思いました。

自分ではどうすることもできない外的な環境に対して、どうしても目を逸らすことが難しく、頭がいっぱいになったり、体の症状が出てしまう。それが、パニックちゃんとHSPちゃんのちょっとした共通点かなあと思います。(わたしの実感でしかないので、全然ちがうよ!!という方がいるのは当然だと思ってます。すんません。)

だから、突然大きな音量になったり激しい光になったり、まして満員で動線も確保できないような、いわゆる「ライブハウスらしいライブハウス」というのは、パニックちゃんやHSPちゃんにとって、中々に厳しい場所だろうと思います。

 

パニックちゃんのわたしとバンドマンのわたし

そんなこんなで、パニックちゃんであり、バンドマンであるわたしなのですが、今までは、こういうメンタルの弱点と、自分の音楽活動というのは、オーバーラップすることはほとんどなかった。そういうメンタルの苦しさのある人にも聞いてみてほしい、って思ってはいたけれど、それを声高に言うのは、なんだか病気のことをひけらかしているみたいで品がないし、そりゃ作品に色んな思いや願いを込めるけれども、それをどう聞いてもらうかは、リスナーのみなさんが決めること。作品を世に放ったあとはアーティストの手を離れているのだから、「元気に育てよ、あわよくばこの曲を可愛がってくれる人に出会えますように!」と願うしかなかった。

爆発的に超有名なバンドなら、それが本当に本当に多くの人に届いていくのだろうと思うけれど、私たちのようなインディーの中でもどインディーのバンドは、たまたま私たちを知ってくれて、かつ、気に入ってくれて、かつ、「ライブハウス」に足を運んでくれる人という、本当にありがたい人々に支えられているのが実情です。両手両足の指で数えられるほどしかいないけど、わたしはそのひとたちを心底大事にしている。本当に死ぬほど大事。いつか我々の音楽がその人の人生から去ったとしても、わたしの中ではその人たちは残る。勝手にそう決めている。重たくて気持ち悪いんだけどねすんまへん

でも、世の中の状況が変わりました。コロナでお客さんのいるライブができなくなった。我々は数少ないお客さんに会うことも難しくなってしまった。

目まぐるしく変わる世界を前に、それでもライブハウスのみなさんは、息も絶え絶え止まらずに試行錯誤して、「ライブを配信する」という技術を積み上げてくだすったのです。

 

パニックちゃんが配信ライブをやってみた

5月に一度、その技術をお借りして、わたしたちは四谷アウトブレイクから無料配信をさせてもらいました。動画はこちらから見れます。

 

https://youtu.be/gJmZunp0vzo

 

諸々の理由が重なって、約1年ぶりのフル編成でのライブだったのだけども、それはもう、特別な夜だった。

お客さんは誰もいない。目の前にあるのはカメラと数人のスタッフの方のみ。それでもそれは紛れもなく「ライブハウスのライブ」で、aruharuka史上、1番手応えのあるライブでした。

今まで、生の空気に誤魔化されていた自分のボーカルとしての弱点が炙り出されると共に、たしかに、画面の向こうにまっすぐに伝えられた感触があった。600回を超える再生回数は、「そんなちょっと?」って思われるような回数かもしれないけれど、我々に息を吹き込むには十分な数でした。ひとつひとつがありがたく、ひとつひとつがaruharukaに染み渡った。生配信の力を思い知った夜でした。

その日見てくれた方は、知らない人もいたし、いつもライブに来てくれた方もいたし、今は遠く離れたところに住む人もいた。会いに行けないと思っていた人にも届ける術がいまここにある。それはバンドにとって、わたし自身にとって、大きな気付きでした。

そして、配信後のある日、ふと、今のこの状況は、パニックちゃんの自分と、バンドマンとしての自分が交わるチャンスなんじゃないか?と思ったのです。

 

パニックちゃんのわたしとバンドマンのわたし、もしかして手を取り合えるのでは説

自分がパニックちゃんだから、HSPちゃんだから実感としてあるのですが、調子が悪い時、わたしは音楽やラジオを聞くことが多いです。調子が良ければ大好きな歌を大声で、調子が悪ければ歌詞のない「インスト」を小さな音で。もっと調子が悪ければ森に冴え渡る風の音を、寝る間際まで耳元で流し続けると、少しずつ自分の輪郭が落ち着いていく。私はロックやアンビエントなんかが好きだけど、もしかしたら、ノイズやパンクが大好きなパニックちゃんもいるかもしれない。

パニックちゃんや、HSPのような気質を持つ人の中には、「ライブハウス」という場所がとても苦手なだけで、音楽が嫌いなわけじゃないって人も、たくさんいるんじゃないかなあと思ったのです。

そして今、今ならわたしたちは、あなた方に会いに行ける術がある。

四谷アウトブレイクが築き上げてくれた配信の技術で、あなたがあなたの快適な空間で、恐怖に頭がいっぱいになる不安に怯えることなく、目がチカチカするほどの過呼吸に怯えることなく、安心して守られた環境で、「ライブハウスの音」をあなたに届けることができる、あなたに楽しんでもらうことができる。

これは、わたしがやりたかったことの1つなんじゃないだろうかと、確信しました。

 

「ライブハウスは苦手、でも、ライブハウスの音は好き」という選択肢

わたしは、1人でも安心して楽しめる音楽をライブハウスから鳴らしたかった。例えばファンの人同士で共感し合って歓喜する喜びは、わたしにはとても作り出せるものではなくて、他の人のお仕事だと思っている。むしろ、わたしたちの音楽を聞いている間は、聞いている人に、安心して一人ぼっちになってほしいと思っていました。

今まではどうしても、ライブハウスに来てもらうことが、バンドにとっての最大の術だった。aruharukaが激しくバズらない限りは、「ライブハウスは苦手だけど音楽は好き」「人が密集している場所では安心できないけど、音楽は好き」のあなたまで、手を伸ばすことができなかった。でも、今ならできるって気づいた。今の四谷アウトブレイクとわたしたちなら、あなたの安心できる空間へ、わたしたちの音楽を、届けることができる。

aruharukaの音楽を好きになってくれたらそれは嬉しいけれども、それ以上に、わたしは、「ライブハウスが苦手」なひとに、「ライブハウスの音」を楽しんでほしいと思っている。それはCDとは違う魅力が絶対にある。そして配信でもそれは絶対に伝えられる。

 

「ライブハウスが苦手、でも、ライブハウスの音が好き。インディーの音楽が好き」って選択肢、あってもいいですよね?

 

わたしはあっていいと思う。全然あっていいと思う。

 

まだ見ぬ宝のなかに、あなたの新しい「温泉」があるかも

まだ見ぬインディーアーティストの中に、あなたの心にすっぽりはまる音楽があるかもしれない。地上波では見られないような泥臭さ、未完成の一瞬の美しさが、もしかしたらあなたの耳を奪うかもしれない。あなたはそれを、あなたが安心できる環境で、無理のない音量で、画面を見ることが辛ければ音だけで、味わうことができる。それがライブハウスが行なっている「配信」ってものだと思うのです。

パニックちゃんにHSPちゃん、映画音楽文学マンガ美術などの「カルチャー」、お好きではないですか?どうでしょうか。どメジャーな作品も、インディーなものも、どちらでもいいのだけれど、自分にとって疲れた神経を休める「温泉」のような作品、ひとつは心に持っていませんか。

だから7/6月曜日、まずはためしに、四谷アウトブレイクからお届けする有料配信「428OUTBREAK!THEATER」をきいてみてほしいです。もし辛くなければ、画面も見てほしい。そして「ライブハウスの音」を体験してみてください。そしてそこからどんどん色んなライブハウスの配信を楽しんでみてほしい。(これははっきり自慢ですが四谷アウトブレイクのYouTube配信アーカイブ100本を軽く超えている!すごいよね)

「ライブハウスは苦手だけどライブハウスの音は好きかも」

○○ってアーティストの配信、すげーよかった」

「いややっぱサブスクのほうがいいわ」

「ノイズ最高」

「メタル最高」

などなど、色んな感想を持ってもらえたらいいなと思います。もしかしたらあなたにとっての新しい「温泉」が見つかるかもしれないから。そしていつか、元気になったときや、調子の良い時に、好きなアーティストを「ライブハウス」で楽しんでもらえたら嬉しい。

 

これも自慢ですが、四谷アウトブレイクのお酒はおいしいらしい!(わたしは下戸なので飲めません)「おおお、これがあの、画面でよく見てた、ライブハウスね〜」って、実際の場所の空気を、いつか思い切り吸い込んでくれたら嬉しい。

 

そして再びの宣伝

7/6はそんな気持ちでやります。

全国にいるパニックちゃんにHSPちゃん、いつも見てくださる人、父ちゃん母ちゃんマイラブラブチュッチュブラザー、そしてはじめましての人に向けて!四谷アウトブレイクの、ライブハウスの音の良さを伝えます。チケット買ってぜひ、待っててください。会いにいきます!

 

*本公演は終了しています、ありがとうございました*